SDGs達成に向けてできること15選|企業として取り組む手順
社内でSDGsに対する目標達成への取り組みを任された方のなかには、「具体的に企業として何をすればいいかわからない」という悩みを抱えている方がいるのではないでしょうか。
SDGsについて理解できていたとしても、いざ自社でも取り組むとなると、何から手を付けたらいいかわからず混乱してしまうものです。
この記事では、企業がSDGs目標達成のためにできることを15個ご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
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CONTENTS
SDGsのためにできること【企業として】
(出典:SDGsって何だろう?|公益財団法人 日本ユニセフ協会)
SDGsとは、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すために設定された国際目標です。日本語では「持続可能な開発目標」と表現されています。
SDGsでは17個の達成目標が設定されており、その種類は社会や環境などさまざまです(注1)。
企業としてSDGsにできることは何かを考えるということは、これら17個の達成目標に対して取り組めることを考えることでもあります。そこで、SDGs達成に向けて企業ができることを具体的に15個ご紹介します。
SDGsのために企業ができること15選
SDGsには17個の目標が設定されているため、企業ができることの種類も多種多様となります。SDGsのために企業ができること15選は以下のとおりです。
- FAXの電子化
- 社内資料の電子化
- マイボトルの使用
- マイバッグの使用
- 不要なものをリサイクルに出す
- ゴミの分別
- オフィスでの節電
- 通勤手段の見直し
- テレワークの推進
- 検索エンジン「ECOSIA」の使用
- 残業時間の削減
- ハラスメント教育の推進
- SDGs手当・サスティナブル手当の導入
- ボランティアとして参加
- 慈善団体への寄付
ゴミを減らすための取り組み
SDGsのために企業ができることのなかで、ゴミを減らすための取り組みについて解説します。ゴミを減らすための取り組みは、主に以下のSDGsの目標に貢献できます。
- 12番(つくる責任つかう責任)
- 14番(海の豊かさを守ろう)
- 7番(エネルギーをみんなにそしてクリーンに)
ゴミを減らすためには、使い捨てのものを使用しない方法、不要になったものを有効活用する方法などがあります。
例えば、マイボトルやマイバッグの使用は使い捨てのゴミを減らす取り組みです。個人で取り組むとなかなか継続が難しいマイボトルやマイバッグの使用も、企業として取り組めば一体感により継続できる可能性が高まります。
不要になったものを有効活用する方法には、リサイクルやゴミの分別などが挙げられます。自治体のルールに沿ってゴミを分別したり、不用品をリサイクルに出すことは、資源の再利用にもつなげることができます。
エネルギー削減への取り組み
エネルギー削減への取り組みも、SDGsのために企業ができることの1つです。エネルギー削減の取り組みは、主に以下のSDGsの目標に貢献できます。
- 7番(エネルギーをみんなにそしてクリーンに)
- 13番(気候変動に具体的な対策を)
企業ができるエネルギー削減の取り組みに関する代表例は、オフィスでの節電です。使用していない場所の照明を消すこと、照明をLEDに変えるなど簡単に節電できます。
また、エアコンの温度調整も節電のためにできることの1つです。環境省によると、温室効果ガス排出削減において推奨されるエアコンの設定温度は、夏季では28℃、冬季では20℃とされています。(注2)
それらの設定温度で快適ではない場合は、扇風機やサーキュレーターを活用することで、体感温度をコントロールできます。
働き方の取り組み
ゴミやエネルギーを削減することだけが、SDGsの取り組みではありません。働き方を見直すこともSDGsの取り組みの1つです。働き方の取り組みは、主に以下のSDGsの目標に貢献できます。
- 13番(気候変動に具体的な対策を)
- 5番(ジェンダー平等を実現しよう)
- 8番(働きがいも経済成長も)
- 10番(人や国の不平等をなくそう)
- 16番(平和と公正をすべての人に)
例えば、テレワークの推進や残業時間の削減、ハラスメント教育の実施などの取り組みは企業でできることの代表例です。
テレワークを推進すれば社員が出社する頻度が少なくなるため、例えば、乗用車による二酸化炭素の排出を抑えることができます。
また、テレワークはジェンダー平等の実現にも貢献できます。女性社員の場合、育児や出産などにより出社が難しくなることがありますが、テレワークならば自宅での仕事が可能です。同様に、性別とは関係なく男性でも育児や介護などを行いやすくなる点もメリットと言えます。
残業時間の削減、ハラスメント教育の実施は、昨今多くの企業が行っている取り組みです。サービス残業を無くすこと、ハラスメント教育による人権尊重によって社員が働きやすい環境が整い、SDGsの目標に貢献できます。
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SDGsのために企業ができることの事例
SDGsのために企業ができることの事例をご紹介します。ここまで紹介した取り組みとは別に、企業ならではのユニークな手当や制度がありますので、自社で取り組む際のご参考にしてみてはいかがでしょうか。
- SDGs特別休暇&SDGs特別手当
- サスティナブル手当
- インクルーシブ・オーラルケア
SDGs特別休暇&SDGs特別手当
ZERO株式会社は、食品ロス削減やCo2削減に向けたシステムサービスを行っている企業です。
社外でSDGsに関連した活動を従業員が行うことを支援するため、2022年7月からSDGs特別休暇&SDGs特別手当というユニークな制度を設けました。
SDGs特別休暇では、SDGs活動のため従業員に12日の有給休暇を付与。SDGs特別手当では、SDGsに関する活動および資格取得のための費用を1か月あたり3万円まで支給する取り組みを行っています。
新エコ手当
大和ハウス工業株式会社では、以前から自家用車で業務を行う社員に対して、毎月2万5,000円の維持手当を支給していました。
日本政府による「2050年カーボンニュートラル宣言」に賛同し、事業活動に伴う脱炭素目標を策定した大和ハウス工業では、新エコ手当という制度を新たに導入しました。
新エコ手当では、電気自動車などのクリーンエネルギー自動車を用いる社員に対して、合計で4万円の維持手当の支給を実施。購入する際には、30万円以上を補助金として支給しています。
インクルーシブ・オーラルケア
ライオン株式会社は、インクルーシブ・オーラルケアという取り組みを行っています。
インクルーシブ・オーラルケアとは、オーラルケアを通じて社会や環境課題の解決に貢献する活動であり、具体的には以下の内容に取り組んでいます。
- おくちからだプロジェクト(子どもたちに歯と口の健康をテーマとした体験プログラムを実施)
- インドにおけるサステナブルな認証ミントの採用(労働環境が整えられていることを示す認証のミントを原料に採用)
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企業でできるSDGsの取り組み方
いざ企業としてSDGsに取り組むとなると、何を基準に取り組めばいいかわからず悩むことがあるかもしれません。
企業がSDGsに取り組む際は、正しい手順で進めることを意識しましょう。正しい手順で取り組めば、成果を収めやすく、計画的に進行できます。
ここでは、企業でできるSDGsの取り組み方を順序立てて解説します。
会社でできることを明確にする
SDGsでは17個の目標が設定されていますが、どれも抽象的であるため、いまいち自社の活動とリンクさせにくいかもしれません。
より細分化された169のターゲットを確認すれば、いっそうSDGsの理解を深められます(注3)。まずは169のターゲットに対して会社でできることを明確にしましょう。
「できること」を目標に落とし込む
SDGsに向けて会社でできることを明確にしたあとは、具体的な目標に落とし込みましょう。目標を立てる際は、期間を設定し、進捗を追えるようにすることが重要です。
また、目標は数値で管理するようにしましょう。数値化できないことを目標にしても、成果や達成度合いを可視化できないからです。社員それぞれが取り組むことを目標にする場合は、評価基準も設定することをおすすめします。
計画的にSDGsに取り組む
計画的にSDGsに取り組むためには、目標を経営方針まで落とし込む必要があります。
個人に対して取り組みを要求したとしても、普段の業務に専念してしまい、十分な成果を得られないかもしれません。
目標を経営方針に落とし込んでこそ、企業としてSDGsに取り組む意義が高まります。
SDGsに取り組んだ成果を発信する
SDGsへの取り組みを行ったら、社外に向けて成果を発信しましょう。
昨今はSDGsに取り組んでいる企業を評価するケースが増えています。報告書やレポートにまとめ、成果を数字や表で発信することが大切です。
SDGsに向けて企業でできることを行おう
SDGsへの取り組みは日々進歩を続けており、新たな事例が生まれ続けています。
弊社では、SDGs導入コンサルティングサービスを提供しております。新鮮なSDGsの情報を入手したい場合や、自社にピッタリな取り組みを知りたい場合はお気軽にご相談ください。
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出典:
注1 SDGsって何だろう?|日本ユニセフ協会
https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/about/
注2 温室効果ガス排出削減等指針|環境省
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/gel/ghg-guideline/business/measures/view/28.html
注3 持続可能な開発目標(SDGs)とターゲット|日本ユニセフ協会
https://www.unicef.or.jp/sdgs/target.html
ーこの記事を書いた人ー
COO
堀田 蔵人
(KURODO HOTTA)
1988年生まれ。東京都出身。
大学卒業後は伊勢丹グループ会社に入社。営業・事務・システム等の幅広い業務を経験する。29歳の時、さらに自分が成長できる環境を求めて、大学の同級生の豊泉が代表を務めるBuyingへ転職。Buyingでは、全国の中小企業のコスト削減支援を担当。約4年間で累計1億9,151万円の削減に成功する。現在はCOOとして、会社全体の業務を統括する。
社内ではWEB広告運用等を担当する傍ら、実務ではコスト削減支援のみならず、都内の大手社会福祉法人への顧問コンサルティングも行っている。
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