SDGsの導入で中小企業も人材採用に有利に?【採用市場に対応】

2022/10/03 堀田 蔵人
SDGsの導入で中小企業も人材採用に有利に?【採用市場に対応】

「SDGsと中小企業の採用にどのような関係があるの?」と思う方もいるかもしれません。

しかし、SDGsの取り組みは行っていて当たり前という認識に変化しています。また、SDGsの導入に企業の規模は関係ありません。

この記事では、中小企業の採用におけるSDGsの必要性、実際にSDGsの目標達成に向けて活動を行っている中小企業の事例をご紹介します。

 

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CONTENTS

なぜ中小企業の採用にSDGsが必要なのか?

SDGs17の目標
SDGs17の目標

SDGs(Sustainable Development Goals)とは「持続可能な開発目標」であり、17のゴールと169のターゲットから構成される国際目標です。

2030年までに達成することを目標としており、世界各国でさまざまな活動が行われています(注1)。

SDGsは人材を採用する面でも、深い関わりがあります。中小企業の採用にSDGsが必要な理由をひとつずつ解説していきます。

若年層はSDGsについての関心が高い

若年層はSDGsについての関心が高くなっています。

なぜならば、現在では学校の授業でSDGsを取り扱っており、学生は知識を得ているからです(注2)。

そして、就職活動を行う際にもSDGsが導入されている企業かどうかに着目しています。

職場環境の指標になる

SDGsへの取り組みは企業の職場環境の指標となり、企業選びの判断材料として活用されます。

残業量や休暇などの労働条件、仕事に対するやりがいやハラスメントに関しても重要視しているため、SDGs推進は大きなメリットといえるでしょう。

取り組みの内容を把握することで、働きやすい職場であるかを知ることができるのです。

SDGsは中小企業でも取り組みが可能

SDGsは中小企業でも取り組みが可能です。

SDGsの導入には企業の規模は関係なく、中小企業でもSDGsを取り入れた活動を行っている会社は増加傾向にあります(注3 p.26)。

そのため、SDGsを導入しているか、していないかで、競合他社と差がついてしまう可能性も否定できません。

人材の採用が有利になる

SDGsの取り組みは、人材採用の面でも有利です。

これからを担っていく若年層は、SDGsを認識しておりその割合は年々増加傾向にあります(注4 p.95)。SDGsに対して知識や理解もあるため、優秀な人材の確保にも期待ができます。

 

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SDGsに取り組む中小企業の採用メリット

まずは、SDGsに取り組むメリット・デメリットを把握しておく必要があるでしょう。

SDGsについて理解できていないままでは、人材の採用に有利になるどころか取り組みそのものがうまくいきません。SDGsに取り組むメリットは、以下のとおりです。

  • 企業の認知度や売上の向上
  • 社員のモチベーションの向上
  • ESG投資の資金調達に有利

企業の認知度や売上の向上

SDGsに取り組むことで、企業の認知度やイメージ向上、自社の商品やサービスの売上向上に期待ができます。

環境問題や社会問題に対応しようとする姿勢が、ステークホルダー(株主・経営者・従業員・顧客・取引先など)に好印象を与えるためです。

他社との差別化もはかることができるでしょう。

社員のモチベーションの向上

社員のモチベーションの向上にもつながります。同じ目標を持つ人同士が集まると、仕事に対してやる気が高まり、作業効率もアップします。

また、離職率の減少にもなるため、人材確保の面でも安定が見込めるでしょう。

ESG投資の資金調達に有利

資金調達の面でも有利になります。SDGsへの取り組みが評価され、金融機関だけではなく投資家からのサポートを受けることも可能です。

環境や社会などに配慮した活動を行ってる企業に対して投資を行う、ESG投資家が近年増加傾向にあります。

SDGsに取り組む中小企業の採用デメリット

SDGsの取り組みに関してメリットばかりではなく、もちろんデメリットも存在します。SDGsに取り組むデメリットは、以下のとおりです。

  • コストや手間がかかる
  • 高すぎる目標は挫折につながる可能性
  • SDGsウォッシュに注意

デメリットをなくすためには、SDGsについての知識をしっかり得て、自社で取り組めるものかどうかも含め、プランを立てることが重要です。

コストや手間がかかる

SDGsに取り組むために、費用や時間などのコストがかかってしまうことがあります。

費用をかけず、すぐに実行できるものもありますが、新しいことを始めようとすると、どうしても費用や実行に向けての会議などに時間を取られてしまうのが実情でしょう。

また、従業員に対して、取り組みに関する手間や負担をかけてしまうこともあります。

取り組みに関しての理解や、増えた業務に見合う待遇がないと、従業員のモチベーション低下の原因にもなってしまいます。

高すぎる目標は挫折につながる可能性

高すぎる目標は、挫折につながる可能性があります。

初めから大きな目標を立ててしまうと、費用や時間・人員などさまざまな面で継続して活動を行うこと自体が難しくなってしまうかもしれません。

SDGsへの取り組みは短期で終わるものではなく、継続して取り組んでいくものです。自社でできること、できそうなことを見極めることが重要といえるでしょう。

SDGsウォッシュに注意

SDGsを取り入れるうえで、「SDGsウォッシュ」に注意しなければなりません。「SDGsウォッシュ」とは、本質を理解せずにうわべだけでSDGsに取り組んでいるようにみせることです。

うわべだけのSDGsは、ステークホルダーからの信頼度が低下し企業のイメージダウンにつながります。

SDGsを導入する際は、メリット・デメリットを把握したうえで実行できるものにしましょう。

 

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SDGsに取り組む中小企業の採用事例

ここからは、実際にSDGsに取り組む中小企業の採用事例を紹介します。

  • 株式会社ダトラ
  • 株式会社ミッドフォー
  • 中庭住宅株式会社 
  • 株式会社呉竹荘

SDGsへの取り組みに、業種も会社の規模も関係はありません。自社でSDGsを導入する際の参考にしてみてはいかがでしょうか。

株式会社ダトラ

株式会社ダトラは、人材の採用に一切壁を作らず積極的に取り組んでいる会社です。スキルなどで平等に採用を決めるため、性別や国籍に左右されません。

働き方もライフスタイルに対応できるよう、リモートワークや時短勤務、育児休暇など、働きやすさを最優先に考えています。

また、障がい者の雇用促進も支援しており、所得の向上や雇用改革のプロジェクトにも取り組んでいます。

株式会社ミッドフォー

株式会社ミッドフォーは、SDGsの達成に貢献できるよう、新たなチャレンジを続けている会社です。

チャレンジをともにできる人材を募集しており、女性の活躍促進にも積極的に取り組んでいます。

そのためにキャリアアップ支援など、能力を発揮できるような環境を整えているのです。

また、従業員の家族向けに説明会を行い、会社への理解を深めてもらう取り組みも行っています。

中庭住宅株式会社

中庭住宅株式会社は、建築を通してSDGsの達成につながる取り組みを行っている会社です。

人生を前向きに生き、夢をもって働くリーダーとなる人材を募集しています。そして、働きやすい環境づくりのため、さまざまなことに積極的に取り組んでいます。

さらに、SDGsを意識して行っている特徴としては、働き方改革や有給休暇の取得を推進、仕事と家庭を両立させる子育て支援などがあります。

株式会社呉竹荘

株式会社呉竹荘(くれたけそう)は小さな料亭からスタートし、今ではホテルや結婚式場などさまざまなお店を運営している会社です。

「おもてなし」によるSDGs活動を目指し、食に関することだけではなく、伝統継承や地域貢献活動も行っています。

また、女性が働きやすい職場の環境づくりや、「おもてなし」向上のための研修、社員表彰など人材の育成にも力を入れています。

SDGsで中小企業も人材採用のレベルアップを

SDGsは中小企業でも十分取り組むことができ、人材の採用にも役立ちます。SDGsを活用した採用で、企業自体の向上にも期待ができます。

ただし、SDGs実現のためには、取り組みを行うメリット・デメリットを理解したうえで検討しましょう。

弊社では、SDGs導入コンサルティングサービスを行っております。また、採用情報についてもメールマガジンを配信しています。平日毎日お届けしていますので、ぜひご活用下さい。

 

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参考(出典):

注1 SDGsって何だろう?|日本ユニセフ協会 https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/about/

注2 電通、第5回「SDGsに関する生活者調査」を実施|株式会社電通 https://www.dentsu.co.jp/news/release/2022/0427-010518.html

注3 2022年版 中小企業白書・小規模企業白書 概要(p.26)|経済産業省中小企業庁 https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2022/PDF/2022gaiyou.pdf

注4 令和4年版消費者白書第1部第2章【特集】変わる若者の消費と持続可能な社会に向けた取組 ~18歳から大人の新しい時代へ~(p.95)|消費者庁 https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/white_paper/assets/2022_whitepaper_0003.pdf


ーこの記事を書いた人ー

堀田蔵人

COO

堀田 蔵人

(kURODO HOTTA)

1988年生まれ。東京都出身。

大学卒業後は伊勢丹グループ会社に入社。営業・事務・システム等の幅広い業務を経験する。29歳の時、さらに自分が成長できる環境を求めて、大学の同級生の豊泉が代表を務めるBuyingへ転職。Buyingでは、全国の中小企業のコスト削減支援を担当。約4年間で累計1億9,151万円の削減に成功する。現在はCOOとして、会社全体の業務を統括する。

社内ではWEB広告運用等を担当する傍ら、実務ではコスト削減支援のみならず、都内の大手社会福祉法人への顧問コンサルティングも行っている。

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