SDGsと防災の関係性は?企業や個人でできることを解説!
近年、世界中で地震や豪雨などにより、今までに経験したことのないような大規模な災害が増えています。
SDGsと防災には密接な関係性があり、自分の身を守るためにも積極的に取り組んでいかなければなりません。
この記事では、SDGsと防災の関係性、防災対策を実施している企業の事例や取り組み方についてご紹介します。
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CONTENTS
SDGsと防災の関係性は?
日本では地震・豪雨・活火山など、この先もさまざまな災害が起こると懸念されています(注1)。
SDGsの目標の中には防災を意識した項目があり、それに対する取り組みを行っていくことで、災害による被害を最小限に抑えられる可能性があります。
ここでは、SDGsと防災に関連した以下の目標について解説していきます。
- SDGsとは「持続可能な開発目標」
- 目標11「住み続けられるまちづくりを」
- 目標13「気候変動に具体的な対策を」
SDGsとは「持続可能な開発目標」
SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、日本語で「持続可能な開発目標」という意味です。
2030年までに世界で目標達成を目指しており、「誰一人取り残さない」をスローガンに、17のゴールと169のターゲットから構成されています(注2)。
社会・環境・経済など幅広い分野の問題を解決するために、世界各国でさまざまな取り組みが行われています。
目標11「住み続けられるまちづくりを」
標11「住み続けられるまちづくりを」は、都市や居住地について焦点を当てた目標です。
災害が起きた際、被害を最小限に抑えることができるかどうかに着目しています。
被害を抑えるためには、地域全体として災害に対するレジリエンス(強靭性)を高める必要があります(注3)。SDGsでレジリエンスとは、「危機管理能力・対応力」という意味として使用されます。
目標13「気候変動に具体的な対策を」
目標13「気候変動に具体的な対策を」は、まさに防災と深い関係の目標です。気候変動は自然災害と密接な関係であり、災害を発生させないためには気候変動に対しての取り組みを行うことが必要になります。
今後も災害が増加する可能性があるため、世界各国で自然災害に対応できるレジリエンスを高めることを目指しています(注4)。
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SDGsを意識した防災への教育
現在の子どもたちは、学校の授業でSDGsの教育を受けています。これからの時代を生きていくうえで、今後もさまざまな問題に立ち向かわなければなりません。
防災もそのひとつです。気候変動などにより、今後も大規模な自然災害が起こる可能性があるため、災害に対しての知識を得るためにもSDGsの理解は必要不可欠なのです(注5)。
学校で行われている避難訓練も、予測できない災害に対して身を守るために行う対策のひとつといえるでしょう。
企業が行うべきSDGs・防災への取り組み
「自社は防災対策を十分に行っている」「自社は防災対策が不十分かもしれない」など、企業によって取り組みに差があるかもしれません。
企業によって防災へ取り組む内容は異なりますが、以下の2つの対策においては、いつ災害が起きても冷静に対処できるよう、事前に準備しておくとよいでしょう。
- 事前の災害対策
- 災害時のための資金対策
事前の災害対策
まずは、自社に起こりうる災害のリスクを把握しておくことです。会社の立地によっては、山に囲まれていたり、川が近かったりなど場所によって想定される災害は異なります。
災害のリスクをあらかじめ把握しておくことで、社内の安全対策や避難経路確認などの準備が可能です。また、社内において災害に対する訓練を行うことも対策として有効でしょう。
災害時のための資金対策
災害が起きた際の資金対策も重要です。いざ災害が起こってしまうと、被害状況によってはすぐに営業できない場合があります。
営業ができないと収入が見込めず、修繕費用などの支出が発生するため、災害時の経営資金に困らないためにも、あらかじめ備蓄を用意しておくとよいでしょう。
また、災害を条件に受けることができる助成金や補助金について調べておくことも対策のひとつです。
SDGs・防災対策を行う企業の事例
ここからは、実際にSDGsを意識した防災対策を行う企業の事例をご紹介します。
- プルデンシャル生命保険株式会社
- 大日本倉庫株式会社
社内で共有して取り組みたいことや、営業を続けるために取り組むべきことなど、防災対策は企業によってさまざまです。
自社における防災対策の見直しや、新たに防災対策を取り入れる際の参考にしてみてはいかがでしょうか。
プルデンシャル生命保険株式会社の取り組み
プルデンシャル生命保険株式会社は、毎年、大規模災害模擬訓練を実施しています。社内各部署に防災推進担当を配置し、防災を推進する取り組みを行っています(注6)。
リアリティのある訓練を行うことで、危機対応能力の向上を目指しており、災害時に帰宅困難になったことを想定した宿泊訓練を実施していることも特筆すべき点です。
あらゆる場面を想定した防災対策・訓練を継続して行うことにより、当事者意識も向上させ、災害時、身を守れるようになることを目指しています。
大日本倉庫株式会社の取り組み
大日本倉庫株式会社は、利用していた倉庫が浸水想定地域であったため、自社の活動や荷物など資産を守ることを考え、社屋を内陸部へ移転しました。
安全性の確保だけではなく施設の強靭化にも取り組んでおり、国土交通省より災害が起きた際に支援物資の輸送拠点として活用できる「民間物資拠点」の指定も受けています。
移転により強靭化を進めたことで、事業の安定性だけではなく、災害時に社会貢献できる体制ができ、ビジネスの幅を広げているのです。
また、補助金を活用した自家発電機の新設や衛星電話の設置も行っています(注7)。
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個人でも行えるSDGs・防災への取り組み
突然起こる災害に対して、自分の身を守るためにどのような行動を取るべきか把握しておくことはとても大切なことです。
それと同時に、事前に災害が起きたときのために準備をしておくことも忘れてはいけません。
個人でも行える防災への取り組みは、以下のとおりです。
- 家の災害対策や非常用のグッズ
- 災害時の連絡方法や経路の確認
家の災害対策や非常用のグッズ
個人ができる防災への取り組みは、家の災害対策や非常時のグッズを準備しておくことです。
自然災害を防ぐことはできません。しかし、身を守るための対策を行い、二次災害を防ぐことは可能です。
避難しやすい家具の配置にしたり、家具が転倒しないよう固定したりするなど、少しの工夫で対策ができます。
また、避難が必要になった際の非常用バッグを用意したり、ライフラインが途絶えた際の食料品や飲料などを備蓄したりすることも、日頃から心掛けておきたい準備といえます。
災害時の連絡方法や経路の確認
災害時の連絡方法を決め、避難経路を確認するなど、事前に共有しておくことも大切です。
災害が起こるタイミングは予測できないため、災害時に家族が一緒にいるとは限りません。そのため、災害が起きてからではスムーズに連絡が取り合えない場合もあるため、事前の打ち合わせが必要といえます。
また、家庭に配布されているハザードマップ、国土交通省のハザードマップポータルサイトなどを活用し、ハザードマップを確認することで、自宅にはどのような災害の心配があるか、避難場所はどこなのかを把握できます(注8)。
SDGsと防災を理解し取り組もう
SDGsと防災の関連性を理解すると、自社で取り組むべきことがみえてきます。災害を軽視せず、十分な対策を行っておくべきといえるでしょう。
SDGsの目標を達成するためには、企業と個人ができることから取り組んでいくことが大切です。弊社では、SDGs導入コンサルティングサービスを提供しております。
SDGsの導入でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
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参考(出典):
注1 令和3年版国土交通白書について|国土交通省 https://www.mlit.go.jp/statistics/content/001410418.pdf
注2 SDGsって何だろう?|日本ユニセフ協会 https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/about/
注3 11_住み続けられるまちづくりはなぜ大切か|国連広報センター https://www.unic.or.jp/files/11_Rev1.pdf
注4 13_気候変動に具体的な対策を取ることはなぜ大切か|国連広報センター https://www.unic.or.jp/files/13_Rev1.pdf
注5 防災教育を重視したSDGsの取組~持続可能な未来社会の担い手の育成~|国土交通省 防災教育ポータル https://www.mlit.go.jp/river/bousai/education/column02.html
注6 国土強靭化 民間の取組事例集(p.8)|内閣官房サイト https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokudo_kyoujinka/h29_minkan/pdf/2004.pdf
ーこの記事を書いた人ー
営業推進部
石川 智巳
(TOMOMI ISHIKAWA)
1989年生まれ。東京都出身。平井(江戸川区)育ち。
大学卒業後は、地域振興に携わるため金融機関に新卒入社。しかし、本当に困っている企業の力になれない、金融機関特有のしがらみに違和感を感じ、顧客に寄り添ったサービスを提供したいとBuyingへ転職。現在、自分の力で地元江戸川区を救うべく奮闘中。分析・調査のスキルは社内一。実務だけでなく、IT関連の業務も行う。また、フルリモートにともなう社内のIT化を進め、補助金活用支援も得意とする。
データベースの構築・運用・分析を主軸に行い、その正確性とスピード性、几帳面さで高い評価を誇る。
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