SDGsとエコの違いは?取り組み方や世界の具体例も紹介
「環境に配慮した言葉というイメージはあるが、SDGsとエコの違いがよく分からない」という方もいるのではないでしょうか。
環境に配慮した言葉は他にもあり、個人で取り組めることもありますが、企業として取り組むことで貢献度が上がるものもあります。企業が取り組みを行うことは、経営にもメリットをもたらすのです。
この記事では、SDGsとエコなどそれぞれの違いを解説し、企業のSDGs・エコ活動への取り組み方を世界の具体例を含めながらご紹介します。
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CONTENTS
SDGs・エコ・サステナブル・エシカルの違い
SDGsとエコの違いを理解するためには、まずそれぞれの言葉の定義を知ることが重要です。下記の言葉は、環境を意識した言葉として聞いたことがあるのではないでしょうか。
- SDGs
- エコ
- サステナブル
- エシカル
それぞれの意味や違い、関係性などを解説していきます。使い分けについて知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
SDGs
SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略で、2015年の国連サミットで採択された2030年までに達成を目指す国際目標です。17のゴールと169のターゲットから構成されています(注1)。
「地球上の誰一人取り残さない」ことを掲げ、世界各国で目標達成に向けたさまざまな取り組みが行われています。
エコ
エコとは、エコロジー(ecology)の略で生態学から派生した言葉です。「環境に優しい」という意味で使用されています。人間を含めた生物と自然環境の共存を目指す考え方です。
近年では、エコノミー(economy)の略として使用されることもあり、節約など経済的な意味ももっています。
サステナブル
サステナブル(sustainable)とは、「持続可能な」「継続できる」と訳されます。限りある資源を未来に残していけるように、環境に悪影響を与えず人間が活動を続けていくことを表します。
また、サステナブルは環境問題に限らず、社会的な問題への取り組みも含まれており、SDGsやESGと関係性のある言葉として使われています。
エシカル
エシカルとは、「倫理的」や「道徳上の」という意味です。エシカルを用いた言葉の中に、「エシカル消費」という言葉があります。これは、人や環境・社会などに配慮した商品選びで消費活動を行うことを意味しています。
海外では「エシカル消費」が主流になっている国がありますが、日本ではまだ知名度が低いのが現状で、消費者庁が普及活動に取り組んでいます(注2)。
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企業がSDGsやエコ活動に取り組むべき理由
企業がSDGsやエコ活動に取り組むべき理由は、メリットが多くあるからです。企業が活動に取り組むことで得られるメリットは、以下のとおりです。
- 企業イメージ・認知度の向上につながる
- ESG投資など資金調達に有利になる
取り組む企業と取り組まない企業では、今後の会社経営において差が生じる可能性があります。
他社との差別化をはかれる手段として、企業ブランディングを行う面でも期待ができるでしょう。
企業イメージ・認知度の向上につながる
SDGsに掲げられている17のゴールには、環境に関する項目が挙げられています(注3)。
世界的な問題に取り組んでいるという姿勢が、ステークホルダー(株主・経営者・従業員・顧客・取引先など)に対して好印象を与えるため、企業イメージや認知度の向上につながります。さらに、企業イメージの向上により、商品やサービスが注目されやすくなります。
また、取り組みに関して従業員の意識が高まると、一人ひとりのモチベーションアップにも期待ができるでしょう。
ESG投資など資金調達に有利になる
SDGsやエコ活動に取り組むことは、資金調達の面でも有利になります。それは、近年、ESG投資家が増加傾向にあるからです。
ESG投資とは、環境・社会・企業統治を重視した投資のことを指します。
売上高や利益だけではなく、ESGが評価のポイントになります。公的支援も受けられるので、今後の資金調達のためにもSDGsは取り組むべき活動といえるのです(注4 p.31,p.33)。
企業におすすめのSDGs・エコ活動
企業がSDGs・エコに取り組むうえで、おすすめな活動は以下のとおりです。
- すぐにできるエコ活動「省エネ」
- 再生可能エネルギーの利用
社内での行動以外に個人でできることもあり、マイボトルやマイバッグを使用することも立派なエコ活動です。
小さなことでも、一人ひとりが行動を見直し意識を変えていくことは、SDGsの目標達成に向けた貢献につながります。
すぐにできるエコ活動「省エネ」
すぐにでも取り組めるエコ活動は、省エネを意識した行動です。行動には、以下のようなものがあります。
- 使用していない電気を消す・冷房の温度を上げるなど節電を心がける
- 残業をしないこと・テレワークの活用など会社にいる時間を減らす
- リサイクルコピー用紙の使用
環境に配慮ができて無駄なコストの削減だけではなく、働き方の見直しにもつながるため、積極的に実践していくことが求められます。
再生可能エネルギーの利用
再生可能エネルギーとは、温室効果ガスを出さない自然由来(太陽光・風力・地熱など)のエネルギーのことです。
例えば、太陽光パネルを設置すると、自社で作ったエネルギーを使用できます。
自社で設置が難しい場合は、グリーン電力証書など環境価値を取引できるものを購入して使用できます(注5)。
環境に配慮していることを意思表示するひとつの手段として見過ごせません。使用中の電気と組み合わせて使用することで、環境に配慮した企業とみなされます。
世界のSDGs・エコ・サステナブル・エシカル具体例
SDGsは世界的な目標であるため、さまざまな国で対策や支援などが行われています。今回は、弊社の無料事例集の中から3つの国の活動をご紹介します。
- EU加盟国
- オランダ
- スウェーデン
特に、ヨーロッパはSDGsへの意識が高く、達成度も高い傾向にあります。各国の具体例を知り、自社での取り組み内容を考える際、参考にしてみてはいかがでしょうか。
EU加盟国
EU加盟国では、カーボンニュートラル達成に向けた取り組みが行われています。CO2排出量を削減するために、企業に対して規制などを設けているのです。
対して、クリーンエネルギーを使用している企業には、税制面や補助金などの優遇があり取り組むメリットがあります。
また、資源を守るために、動物性製品の消費削減や光熱費の節約など環境に配慮した行動が取られています(注6)。
オランダ
オランダでは、長持ちする世界初のエシカルなスマホを製造しています。
サステナブルな製造過程のみ採用し、製造から処分されるまですべての過程において人や環境に配慮されているのです。
さらに、自転車のレンタルサービスや部品をリサイクルを行った結果、ゴムのゴミを出さないという目標を達成しています。
スウェーデン
スウェーデンでは、国と市営企業が協力し活動を行っています。
収集したゴミをエネルギーに変える技術を持つ企業が作ったエネルギーを、国全体に供給するシステムを構築し、利用しています。
SDGs・エコなどの違いを理解して取り組もう
SDGsもエコも、環境に配慮するという面では共通しています。企業がSDGsやエコ活動に取り組むことで、環境や社会へ貢献できるだけではなく、企業としてのメリットを得られます。
会社の将来にも関わってくることもあるため、積極的に取り組んでいきましょう。SDGsの取り組みを検討する際は、世界で行われている活動をまとめた無料事例集を参考にしてみてはいかがでしょうか。
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参考(出典):
注1 SDGsって何だろう?|日本ユニセフ協会 https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/about/
注2 令和3年度サステナブルファッション消費者調査結果報告 |消費者庁https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_education/public_awareness/ethical/investigation/assets/consumer_education_cms202_211013_01.pdf
注3 SDGsの目標とターゲット|農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sdgs/sdgs_target.html
注4 すべての企業が持続的に発展するために−持続可能な開発目標(SDGsエスディージーズ)活用ガイド−資料編[第2版](p.31,p.33)|環境省 https://www.env.go.jp/content/900498956.pdf
注5 グリーンエネルギーCO2削減相当量認証制度|経済産業省資源エネルギー庁 https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/green_energy/green_energy_co2.html
ーこの記事を書いた人ー
マーケティング事業部
宮崎 美妃
(MIKI MIYAZAKI)
1992年生まれ。群馬県出身。
大学卒業後、東証一部上場の大手食品メーカーに就職。入社後は人事として採用業務一筋。
若いメンバーが多いエネルギッシュな環境で、もう少し幅広い業務を経験したいという思いから転職活動を行い、砺にジョイン。
前職の経験を活かした採用業務に加え、経理・労務・広報の全般を担当する。
コロナ禍で地元の群馬にもどり、完全テレワークを実現。それをきっかけに、管理部門としての業務を整理し、現在はマーケティング活動を主軸とする。自社およびクライアントの顧客獲得施策を担当(セールスライティング、クライアントインタビュー等)
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